「使える」知識の育成を目指す4つのステップ「使える」知識の育成を目指す4つのステップ

定着から習熟を1単位時間の中で!!

 「魅力ある授業」の構築に向けて、本研究では石井英真氏(京都大学)が提唱する「知識の3層構造」に基づき、「4段階教授モデル(4つのステップ)」 を考案しました。ステップ0とステップ1・2を知識の定着段階、ステップ3を学習転移を促す習熟段階と位置づけています。

児童の実態に合わせて、必要なステップを自在に選択・重点化!!

 本モデルは、「1単位時間の授業構成」と「単元全体の設計」の双方に適用可能な枠組みとして作成しました。本研究では、この4つのステップを、授業内や単元全体の展開に系統的かつ柔軟に組み込むことで、多角的なアプローチによる学力向上を目指しています。

児童のスキルアップをつくりだす!!

4段階教授モデル(4つのステップ) を 「6年9.角柱と円柱の体積」で実施した例

ステップ0 「本時の学びを自分の言葉で表現する」段階

・児童は、ノートや板書を確認しながら説明したり、他者の説明を聞いたりすることで、本時の学びを自分の知識と結び付け、理解を深めることをねらいとしています。

生成AIを用いて作成    

 

ステップ1・2 デジタルドリルを活用し「学びを定着させる」段階

・デジタルドリルの強みを最大限に生かし、知識・技能の確実な習得をねらいとしています。
・授業者は、ドリル活用の場を吟味し、実態把握のツールとして活用し、子供たち自身にも、自己理解・自己調整を図るという目的意識を持たせることが重要です。ステップ1のヒント付きドリルはデジタルドリルの作問機能を活用して作成しました。

生成AIを用いて作成 生成AIを用いて作成

 

ステップ3 「使える」知識を育成するために「学びの習熟を図る」段階

・「使える」知識の獲得や、主体性・探究心を育むことをねらいとしています。
・学習者や授業者が単元や授業に応じて5つの活動を選択・実施することを想定しています。

生成AIを用いて作成 生成AIを用いて作成  

5つの活動 を設定しました。以下の説明を基に、単元開始の前に作成することができます。

〈意味付け〉
・身の回りの事象を数学化して、算数の学びと日常を結び付ける活動です。

〈概念形成〉
・新たな知識や考え方を既習の知識とつなげて、数学的な概念を構築する活動です。

〈活用問題〉
・学んだ知識を活用して、具体的な問題に取り組む活動です。

〈問題づくり〉
・既習を再構築して、新たな問いを見いだす活動です。

〈探究活動〉
・学んだことを基に自ら問いを立て、解決に向かう楽しさを味わう活動です。

👉実践における具体例はこちら!

👉5年14.割合〈概念形成〉の例

 

・中教審で示された「算数・数学の学習過程のイメージ」の図を基に5つの活動を設定しました。

4つのステップを取り入れた授業設計の工夫

 4つのステップを取り入れるには、授業終末に 10 分から 15 分程度の時間を確保することが不可欠です。

導入時の「3つの重点事項」を設定し、展開の質を維持しつつ、時間的な効率化を図ります。

【既習内容の確認】…個のつまずきや既習内容を踏まえた、本時への円滑な接続
【本質的な事項の提示】…単元における本質的な事項の提示
【学習意欲の喚起】…児童の学習意欲と期待感の向上


デジタルドリルを取り入れた「教師の指導サイクル」と「児童の学習サイクル」

 2つのサイクルをデジタルドリルを介して連動させ、児童の主体性と探究心を高め、「使える」学力の獲得を目指します。

・デジタルドリルの学習履歴を確認することで、児童の理解度をリアルタイムかつ詳細に把握します。
・作問機能を活用して習熟度に合わせた問題配信を行うなど、個に応じた的確な支援を実現します。

・デジタルドリルの活用を通じ、自らの習熟状況に応じた練習問題の選択や、知識の定着を図る演習に主体的に取り組みます。
・4段階教授モデルに基づく「使える」学力の獲得に向けた「学習サイクル」を自律的に確立します。