小・中学校学習指導要領
(平成29年告示)解説
(小)p.56,57
(中)p.52,53

主として集団や社会との関わりに関すること

内容項目 小学校「家族愛,家庭生活の充実」
内容項目 中学校「家族愛,家庭生活の充実」

  

発達段階に応じた指導

小学校低学年 父母,祖父母を敬愛し,進んで家の手伝いなどをして,家族の役に立つこと。
小学校中学年 小学校中学年  父母,祖父母を敬愛し,家族みんなで協力し合って楽しい家庭をつくること。
小学校高学年 父母,祖父母を敬愛し,家族の幸せを求めて,進んで役に立つことをすること。
中学校 父母,祖父母を敬愛し,家族の一員としての自覚をもって充実した家庭生活を築くこと。
 

小学校・中学校学習指導要領解説 (2)指導の要点の一部抜粋

 
指導に当たって
小学校低学年
C-(13)
 家庭生活においては自分にできることを進んで手伝うなどして,積極的に家族と関わり,家族の一員として役に立つ喜びが実感できるようにしていくことが大切である。
小学校中学年
C-(14)
 家庭生活において自分の行動が具体的に家族の役に立っていることを実感したり,家族に喜ばれ感謝されるという経験を積み重ねたりすることができるようにすることが必要である。自分が家庭生活におけるかけがえのない家族の一員であることの自覚を深めることによって,協力し合って楽しい家庭をつくろうとする積極的な姿勢をもつことができるようになる。家庭との連携を図りながら,家族みんなで協力し合って楽しい家庭をつくろうとする態度を育てるよう指導することが大切である。
小学校高学年
C-(15)
 自分の成長を願って愛情をもって育ててくれた家族に対して,尊敬や感謝を込めて家族の幸せのために自分には何が貢献できるのかを考えてみる機会を設定することが求められる。そして,充実した家庭生活を築いていくためには,家族の一員としての自分の役割を自覚し,家族のために,積極的に役立つことができるよう指導することが必要である。そのためにも,家族が相互に深い信頼関係で結ばれていることについて考えを深められるよう指導することが大切である。
中学校
C-(14)
 まず,父母や祖父母を敬愛する気持ちをより一層深めることが大切である。そして,自我意識が強まりつつある中で,家族関係を子供の視点だけでなく,家族のそれぞれの立場になって考えられるよう,多面的・多角的に捉えることができるよう指導することが大切である。
 さらに,自分と家族との関わり,家庭生活の在り方が人間としての生き方の基礎であることを十分に理解し,家族の在り方について考えることも大切なことである。その際,自分が家族の中でどのような立場にあるのか,家庭生活を営む上で,自分はどのような役割を果たせばよいのかを考え,家族の一員としての自覚をもって積極的に協力していくことが,自分の課題であることに気付くことができるようにすることが大切である。
 また,例えば,技術・家庭科の家庭分野で家族・家庭と子供の成長を学習した後に改めて家庭生活や家族の有様について考えるなど,他教科等と関連した指導も積極的に行っていく必要がある。
 なお,指導に当たっては,多様な家族構成や家庭状況があることを踏まえ,一人一人の生徒の実態を把握し十分な配慮を欠かさないようにすることが重要である。