小・中学校学習指導要領
(平成29年告示)解説
(小)p.54,55
(中)p.50,51

主として集団や社会との関わりに関すること

内容項目 小学校「勤労,公共の精神」
内容項目 中学校「勤労」

  

発達段階に応じた指導

小学校低学年 働くことのよさを知り,みんなのために働くこと。
小学校中学年 働くことの大切さを知り,進んでみんなのために働くこと。
小学校高学年 働くことや社会に奉仕することの充実感を味わうとともに,その意義を理解 し,公共のために役に立つことをすること。
中学校 勤労の尊さや意義を理解し,将来の生き方について考えを深め,勤労を通じて 社会に貢献すること。
 

小学校・中学校学習指導要領解説 (2)指導の要点の一部抜粋

 
指導に当たって
小学校低学年
C-(12)
 学級の清掃や給食などの当番活動,学級生活の充実に向けた係活動,家庭や地域社会での決められた仕事など,みんなのために役立とうとする意欲や態度に結び付けていくことが求められる。
小学校中学年
C-(13)
 特に,身の回りの生活の中で,集団の一員としてできることについて考え,自分ができる仕事を見付けたり,集団生活の向上につながる活動に参加したりして,みんなのために働こうとする意欲や態度を育むことが重要になる。
小学校高学年
C-(14)
 勤労が自分のためだけではなく社会生活を支えるものであることを考えさせることが求められる。また,ボランティア活動など,社会への奉仕活動などから得た充実感を基に,勤労と公共の精神の意義を理解し,公共のために役に立とうとする態度を育てることが望まれる。
中学校
C-(13)
 まず,勤労の尊さを重んじる生き方を基に,社会における自らの役割や将来の生き方等についてしっかり考えさせることが大切である。保護者や地域の方に外部講師として,働くことの意味や大切さについて語ってもらう機会を設けることも効果的である。
 さらに,体験的な学習を生かして,働くことの重要性について理解を深めさせることが重要である。そのためには,キャリア教育と関連させて,職場体験活動やボランティア活動,福祉体験活動などの体験活動を生かすなど指導の工夫が求められる。勤労の尊さや意義についての考えを深めるとともに,働くことについての理解を通して職業についての正しい考え方を育てることが大切である。勤労を通して,社会貢献に伴う喜びが自らの充実感として生徒一人一人に体得され,心から満足でき,生きがいのある人生を実現しようとする意欲にまで高めたい。