小・中学校学習指導要領
(平成29年告示)解説
(小)p.38,39
(中)p.34,35

主として自分自身に関すること

内容項目 小学校「真理の探究」
内容項目 中学校「真理の探究,創造」

  

発達段階に応じた指導

小学校高学年 真理を大切にし,物事を探究しようとする心をもつこと。
中学校 真実を大切にし,真理を探究して新しいものを生み出そうと努めること。

小学校・中学校学習指導要領解説 (2)指導の要点の一部抜粋

 
指導に当たって
小学校低学年
 
小学校中学年
 
小学校高学年
A-(6)
 真理を求める態度を大切にし,物事の本質を見極めようとする知的な活動を通して興味や関心を刺激し,探究する意欲を喚起させることが大切である。そのためには,物事を多面的・多角的に見ようとする開かれた心をもって,疑問を探究し続けることの大切さを実感させることである。また,生活の中で思い付いたことをそのままにすることなく,自分の生活を少しでもよりよくしていくために工夫していこうとする心を育てることが,新たな見方や考え方の発見や創造につながる。このように日々の生活の充実とその指導を通して,将来の夢や理想を実現することにつながっていく。
中学校
A-(5)
 まず,生徒自身の学習体験を振り返りながら,分からないことを謙虚に受け止めて探究し続け,真理や真実を求めつつ,好奇心をもって意欲的に学び,工夫して新しいものを創造していこうとする積極的な態度を育てることが重要である。一般的に,科学的な真実や真理は個々の具体的な自然現象や社会現象の背景にあるものであり,何もないところから突然生まれるものではない。したがって,真実や真理の探究には,広い視野に立って多面的・多角的に見ようとする開かれた心や,結論を鵜呑みにせずに論理的・批判的に考える姿勢が必要であることに気付かせ,疑問や問いを探究し続けることが新たな見方や考え方の発見や創造につながり,自分の生涯を豊かにすることにつながることを自覚できるようにすることが必要である。
 さらに,真実や真理を探究して社会の発展や学問,科学技術に貢献した人々の生き方に学ぶとともに,それらの人々の探究心を支えたものについて考え,生徒が自らの生き方に生かすことができるよう工夫することが重要である。また,高等学校段階への発展を踏まえて,葛藤や論争のある問題を道徳的な視点で取り上げ,よりよい解決を目指して協働で探究することを通して,生徒がアイディアを出し合って,よりよい見方や考え方を主体的・協働的に創っていく学習活動を実践し,創意工夫して新しい見方や考え方を生み出すことを生徒が身近なこととして体験できるようにすることが大切である。