小・中学校学習指導要領
(平成29年告示)解説
(小)p.32,33
(中)p.28,29

主として自分自身に関すること

内容項目 小学校「節度,節制」
内容項目 中学校「節度,節制」

  

発達段階に応じた指導

小学校低学年健康や安全に気を付け,物や金銭を大切にし,身の回りを整え,わがままをしないで,規則正しい生活をすること。
小学校中学年自分でできることは自分でやり,安全に気を付け,よく考えて行動し,節度のある生活をすること。
小学校高学年安全に気を付けることや,生活習慣の大切さについて理解し,自分の生活を見直し,節度を守り節制に心掛けること。
中学校望ましい生活習慣を身に付け,心身の健康の増進を図り,節度を守り節制に心掛け,安全で調和のある生活をすること。

小学校・中学校学習指導要領解説 (2)指導の要点の一部抜粋

 
指導に当たって
小学校低学年
A-(3)
 時刻を守り時間を大切にすることや,生活に一定のリズムを与え,わがままをしない規則正しい生活が自分にとって大切なことであり,そのような生活が快適な毎日を送ることにつながることに気付かせ,基本的な生活習慣を確実に身に付けることができるように繰り返し指導する必要がある
小学校中学年
A-(3)
 適宜,自分でできることを考えさせるようにすることが求められる。また,低学年の内容として示されていた基本的な生活習慣に関する具体的な事項については,この段階では内容の表現上は省略されているが,児童の状況に応じて適宜,継続的に指導していく必要がある
小学校高学年
A-(3)
 基本的な生活習慣は心身の健康を維持増進し,活力のある生活を支えるものであることへの理解を一層深めるようにする必要がある。また,児童一人一人が自分の生活を振り返り,改善すべき点などについて進んで見直しながら,望ましい生活習慣を積極的に築くとともに,自ら節度を守り節制に心掛けるように継続的に指導することが求められる。
中学校
A-(2)
 まず,小学校段階からの節度,節制の大切さについて理解を一層深めるとともに,生活全般にわたり安全に配慮して,心身の調和のある生活を送ることの意義をしっかりと考えることができるようにすることが大切である。そのために,そこでは行動の仕方や物事の処理の問題として捉えさせるだけでは十分ではない。心身の健康の増進,生涯にわたって学ぼうとする意欲や習慣,時間や物を大切にすること,常に安全に配慮して生活すること,望ましい生活習慣を身に付けることなどが,充実 した人生を送る上で欠くことのできないものであることを,生徒自らが自覚できるようにすることが大切である。
 さらに,改めて基本的な生活習慣や防災訓練,交通安全等の安全に関わる活動の意義について学ぶ機会を設けることが大切である。きまりある生活を通して自らの生き方を正し,節度を守り節制に心掛け,安全で調和のある生活の実現に努めることが,自分自身の将来を豊かにするものであることを自覚できるようにすることが何よりも重要である。単に日々の生活だけの問題ではなく,自らの生き方そのものの問題であり,人生をより豊かなものにすることとの関係で学ぶことができるようにすることが必要である。